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九州道の駅探検記

第36回
九州道の駅2009年所見No32

皆さんこんにちは。この1年「九州道の駅探検記」を読んでいただきありがとうございました。今回は2009年最後ということで「九州の道の駅、今年の私の所見」をお送りします。

 2009年は九州にとって厳しい1年でした。自動車産業が盛んな九州北部を始め地域経済は悪くなるばかりでいい話がほんとに少ないと感じた1年でした。

 道の駅に関しては、今年の前半頃まで前年度対比で売上、集客ともに上回っている道の駅が何駅もあり、安価で新鮮、安心の三拍子揃った道の駅は「不景気に強い業態」でした。しかし、年中頃から、マスコミによる景気悪化の報道、激安店の報道、新型インフルエンザなどで、人の動きが変化及び減少し、九州では超繁忙期である10月〜11月が前年度を大幅に下回る駅が続出しました。都会と違って、景気後退の波が1年後に到達したようです。マスコミによるネガティブ報道が景気後退を後押しした感じですが・・・・。

 こういったご時勢の中、人気を集めたのが「激安商品」ですが、今年の勝組企業はユニクロに代表されるように、激安商品を市場に投入したところが多かったように思います。デフレが心配される中、激安商品が売れることで、更に・・・。安いモノが売れる一方で、高いモノも売れていればいいのですが、世の中そんなに甘くないのが現状です。最近は、ただ安いだけじゃ売れないという最悪の状態に・・・。

 消費者としては、本当にいいモノがより安く買えることは大歓迎ですが、企業に利益が残らないような売り方でいいのでしょうか。小売業者の安売りは結果として、生産者、流通業者を苦しめます。仮に価格競争によって1つの企業が生き残ったとしても、市場自体が崩壊していれば、その先は見えません。12月に冬物のバーゲンが始まっている現状を見るにつけ、先が思いやられます。自らプライドを捨て、定価を軽視し、利益のない売上確保という行為に将来はないと思います。来年もこの不況は当面続きそうですが、激安だけが生き残る世界は歓迎できません。経済を正常に戻すためにも適正な価格で売る努力をしてほしいと思います。

 まだ道の駅では商品を安売りをしているところは見かけませんが、こういったご時世からすると、民間企業が道の駅業態を真似て、価格破壊を起こす可能性が高くなりました。道の駅がそういった事態に直面した時、大事な物は店(地域)のポリシーだと思います。「いいモノを生産者と一緒に作り上げ、適正価格で買っていただけるお客様を育てていく」プロセスが、本当に地域を元気にしていくことになると思います。また民間企業ではできない道の駅としての強みをさらに強化していくことが大事だと考えます。

 来年も厳しい年となりそうですが、みんな力を合わせ道の駅を盛り上げていきましょう!私も微力ながら応援させていただきます。また1年間読んでいただいた皆様、誠にありがとうございました。来年も頑張って日記を書いていきますので、よろしくお付き合いください。それでは良いお年を!


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