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未知倶楽部コラム

道の駅に求められる情報発信と新たな旅への対応

2007年06月25日

6月8日金沢で行なわれた能登道の駅3駅の報告会で提案しました「道の駅に求められる情報と新たな旅への 対応」の骨子をご報告します。これは能登地方に限定した内容ではなく全国の道の駅及び地域でも共有できる考え方です。道の駅から発信すべき情報は何か、連合連携化の必要性を唱えております。

1)新しい旅の姿(観光対象と目的):
  団塊世代を含めたアクティブシニア層が今後消費マーケットで大きな力を持つ。時持ち、金持ち
  そして地域志向が強い彼らは従来型の団体お仕着せ旅行より個の旅の姿を求める。
  これからの主流はドライブ観光、地域巡り、そして地域の人とのふれあいの旅となる。
  今までの旅行のKey Word⇒ 団体、安心、凝縮、表面的、とりあえず、次はどこ?
  これからの旅行のKey Word⇒ 個人、スリル、人とのふれあい、自由、かげかえのない。

2)新しい旅の姿(行程毎の期待の流れ):
  旅行には3行程がある。旅行前→旅行中→旅行後。
  各行程において期待値があり、今までの旅行とこれからの旅行では顕著な違いが現われる。
  今までの旅行は期待度に対してそこそこの満足が得られ、そして一つの思い出が残るが、これからの
  旅行は自らの計画(リスク)によって行なわれる分だけ偶然性と知らない人との出会いのチャンス
  が生まれ、訪れた土地と人との絆が出来、再訪したくなる。

3)道の駅の可能性:
  新しい旅の姿が定着し出すと地域は開放され、それに伴い地域とのコンタクトポイントである
  道の駅の戦略的な意義と価値が高まる。その為には道の駅は今までの目の前のお客にものを売る
  だけのスタイルを変えねばならない、地域資源はものだけではない。遠来の客が地域に求めるもの
  は都会にはない‘ふるさと感’‘日本の原風景’‘人とのふれあい’である。これらを演出する力
  を持たねばならない。地域ネットワークの強化と生きた人気(ひとけ)の情報発信が求められる。

4)未知倶楽部の取組み(HP):
  情報を考える時のKey Wordは以下である。
  何のため(Purpose)、誰に(To Whom)、何を(What)、どのように(How)である。
  これに基づいて地域情報を効果的に発信する必要がある。

5)未知倶楽部の取組み(地域マップ作り):
  地域を豊かにする手法は単にものを売るだけでなく、遠来からのお客様に一分、一時間、一日でも
  多くの時間滞在してもらうことである。個々の道の駅、地域でおもてなし精神を発揮されるのは
  結構だが、長期滞在に耐え得る魅力がどれだけ出せるか疑問である。
  その為には道の駅の駅長さんが地域コンシェルジュとなり、且つ各ブロックの道の駅が連携化を
  図り、ブロック内に入ったお客をそう簡単には域外に出れない仕組み作りが必要。
  これをピンボール理論と称す。
  どんなブロックでも一週間滞在できるプランは作れるはず。旅行会社任せではなく自力で作る力が
  求められる。

6)未知倶楽部の取組み(全体像):
  未知倶楽部の取組みは個々の点としても道の駅を結び付け線とし、さらに各拠点からの広がりを
  以って面とすることである。面としての域内ブロックで長期滞在型の周遊ドライブプランを作り、
  お客様へ提供するお手伝いをすることが未知倶楽部の仕事である。目先しか向いていない地域及び
  企業が多いが、もう少し先を見て小さな利ではなく大きな冨を求める高い目線を持ちつづけたい。
  地域価値を高めることを先ずしなければ地域経済の活性化は出来ない。

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執筆者

未知倶楽部室 室長 賦勺尚樹

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