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未知倶楽部コラム

秋田紀行 小町の郷 道の駅 おがち

2006年8月8日

遠くからでも一目でわかる特長のある建物です。 先週の8月3日、4日秋田の道の駅を訪問しました。東北地方も梅雨が明け、東京並みの猛暑が始まっており、秋田空港から県南へ下る国道を走るとき、視界に広がる濃緑の山々が強烈な光を受けて照り輝いていました。

8月3日。幾つかの道の駅を訪問した後、夕刻、未知倶楽部に掲載登録を頂いている小町の郷 道の駅おがち(雄勝)を訪れました。日中の猛暑も影を潜め、涼しいそよかせが吹き始めた頃に到着しました。

道の駅おがちに対しては一つの想いがあります。

同駅の菅野駅長さんには以前投稿文を寄せて頂いたのですが、そこに添えられていた小町まつりの写真の神秘的な美しさに魅せられ、ご無理を申し上げHPのトップページのフラッシュに使わせて頂いたという経緯があり、是非ともお礼方々訪れたいと思い続けていたからです。

絶世の美人歌人である小野小町が生まれたと云われている町がここ雄勝町(現湯沢市)です。その美人歌人の伝説を町民は長い間大切にしてきており、毎年6月には町の若い乙女を祭りの主役にして小町を偲んでいます。

さて、この道の駅の話です。

この道の駅の建物のシンボルは小町が旅中に被った市女笠をモチーフとした先が尖った円形の屋根です。非常に判りやすい特長のある建物です。

迎えて下さった菅野駅長曰く、円形であるが故に建設は容易ではなかったとのことです。

施設内はとても明るく清潔感に溢れております。一階右手には特産品の販売所があり、そこで先ず目に付くのは小町を題材とした特産品です。店内全てを見回るまでもなく、直ぐさま、小町のこけし、小町の絵本、小町の便箋、そして小町のサブレを購入してしまいました。この町を象徴する特産品がアイキャッチしやすい入り口近くにあること、間違いなくここでしか買えないと思えること、そして何よりも美しいこと。これが最大の購買動機です。 
*他にも『美人証明書』が現在ヒット中。

螺旋階段を上るとそこにはレストランがあります。‘四季の味二つ森’という郷土料理を食べさせてくれるところです。イワナの炭火焼、稲庭うどん、鮎のうるか(心臓と肝を除いた内臓の塩辛。強烈な苦みを感じるが酒の肴に最適)、それといぶりがっこ(大根の薫じた漬物)など本格的な地元料理が食べられます。味、盛り付け、何れも一流の店です。

同レストランには畳敷きの個室もあります。暮れなづむ夏の空に優しい稜線を描いた小高い山とその前に広がる民家を臨むことが出来、何ともいえない懐かしい風景を感じさせてくれます。

菅野駅長から長いお時間を頂戴し色々な話を伺いました。様々なご苦労を経て地域の為にご尽力されているにも関わらず、お顔にもお言葉にもそれを気づかせない慎み深さにひたすら頭が下がる思いです。

お話を通じ、この道の駅は菅野駅長さんの想いを体現した場所だということを改めて再認識した次第です。

この道の駅の周辺には小野小町のゆかりの場所があります。時間の都合でゆっくりとは出来なかったのが残念です。

皆さん、是非、この魅力的な町そして心優しい菅野駅長を訪れてください。

菅野駅長、お世話になりました。ありがとうございました。来春の小町まつりの折には必ず再訪します。

執筆者

未知倶楽部室 室長 賦勺尚樹

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