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未知倶楽部ドライブ

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未知倶楽部ドライブ  「道の駅杉の湯川上」

未知倶楽部が考える理想的な着地型観光の姿は、まず旅行者が道の駅の人々とふれ合い、そこから町や村の人々とのふれ合いにつながっていくというものだ。

一つの例として我々が体験した吉野紀行をご紹介したい。目指す旅のエッセンスがそこにはある。

大阪から出発して今回向ったのは吉野の川上村である。名物の柿の葉寿司をほおばりながらゆったりと流れる吉野川沿いの道を進み、いくつかのトンネルを抜けると急に景色が変わる。迫ってくるような山、深く谷を刻む川、その斜面に沿って川上村の集落がある。

村の中心に「道の駅杉の湯川上」がある。杉の湯ホテルを併設した観光拠点だ。我々は旧知の久保駅長に地域の歴史や文化のお話をひとしきり聞いたあと、お願いして地域の達人をご紹介していただいた。それが「手づくりこんにゃく」の達人大辻徹路さんだった。

我々は大辻さんのこんにゃく作りを見学させて頂いた。徹底的にこだわったその作り方とは・・・?こんにゃく作りの背景にある村の事情とは・・・?それは次ページ以降をご覧いただきたい。
重要なことは、久保駅長が我々を大辻さんに引き合わせてくれたということだ。久保駅長との絆がなければ風光明媚な景色を見て帰るだけの平凡な旅に終わっていただろう。

「たび」の語源は「たぶ=たまわる」とも言われている。かつて日本人は一宿一飯の恩義に預りながら旅をしていた。”流れ作業”のような発地型観光に飽きた我々自身も意識をたびの原点に戻さなければならないのかもしれない。

観光客は”客”だから何をしてもいいのだと錯覚していないか。金を払うのだからいいだろう、と権利ばかりを主張していないか。我々訪れる側も人々の生活領域である村に入らせて頂くという謙虚な気持が必要ではないか。お互いを尊重しあう中で最高の時間を体験することができる。

未知倶楽部が求める理想的な旅の姿は豪奢なものではない。立派な建物や高価な酒がなくてもいい。対等な人間と人間が共有する時間こそが、この上なく貴重だ。そうした考え方に賛同して頂いている道の駅や自治体の方々と共に、着地型観光の環境づくりをおこなっていきたいと考えている。

「道の駅杉の湯川上」レポートはこちらから

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