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2005年 道の駅ふるさと探しツアー(現在募集は行っておりません。役職名は当時。)
東濃バスツアーレポート
道の駅ふるさと探しツアー「自然と共生してきた山村文化に触れる〜杣人のむら“かしも”体験ツアー〜

参加してきました!ふるさと探しツアー
3月10日(木)に開催された「杣人(そまびと)の里“かしも”体験ツアー」に参加しました。

安藤さんのバス内説明

8時にJR名古屋駅前に集合。
道の駅加子母のスタッフ安藤直樹さんがわざわざ名古屋駅まで出迎えてくれました。名古屋駅を出発した後は、安藤さんのスケジュール紹介とツアーの見どころ案内を聞き、加子母村を紹介した ビデオを見ているうちに道の駅加子母に到着しました。

駅長梅田さんご挨拶

到着すると道の駅加子母の駅長梅田直美さんやスタッフの方々に出迎えられながら道の駅のレストランへ。道の駅のすぐそばから湧き出る地下水で淹れたコーヒーをいただきながら、梅田さんのご挨拶を聞きました。

内木さんの壁画解説

その後、道の駅のすぐそばにある野外音楽堂に移動して、東京芸術大学の学生さん達が描いた加子母林業の江戸時代当時の様子を伝える壁画をゆっくりと見て歩きました。
当時、尾張藩は乱伐を防ぐために「檜一本首一本」、つまりヒノキ一本を切ったら首が飛ぶ、という厳しい規則を作り檜の美林を守ろうとしたとのこと。
あまりの処罰の厳しさに恐ろしさすら感じました。 尾張藩によって山の見廻りなどを担う山守役に任命された加子母村の庄屋、内木彦七から140年間、山守役を代々世襲した内木家の末裔である内木哲朗さんも駆けつけて、共同生活をしていた杣人(そまびと)の暮らしぶりや山守の生活、切り出した木材を下流に流すための知恵など、当時の加子母林業の様子を伺いました。
参加者一同、「へぇ〜」「すごい」などと感嘆の声をあげながら加子母の歴史を学びました

木工クラフト体験

加子母林業の歴史を学んだ後は、道の駅とは中津川をはさんで対岸にある総ひのき造りの交流施設「ふれあいのやかた かしも」で木工クラフトの体験をしました。
ささゆり協同作業所の人たちと木工技術者の中島さんと一緒に木枠プランターづくりに取組みました。ささゆり協同作業所では、障害をお持ちの方々が木工製品を製作しています。作品は道の駅で販売も。
木工クラフトは、腐食を防ぎ、風合いを出すためのバーナーによる焼入れから組立、磨き上げまで、本格的なもの。釘打ちなど久しぶりで、釘が曲がってしまったりはみ出てしまったり。でも失敗もご愛嬌。小学校の図工の時間を思い出しながら熱中してしまいました。後でプランター作りコンテストをして、表彰するとのこと。楽しみです。

原ゆうみさんのピアノ演奏

その後、施設の中で、加子母アトリエ村の原ゆうみさんによるピアノ演奏を聴きました。
彼女は各地でオリジナル曲によるコンサート活動をしている方です。透明感のある落ち着いた響きがひのきの館と共鳴して、とても和やかな気持ちになりました。壁画で歴史を勉強し、自分の体を動かして木工作業をして、心地よい疲労があったからかもしれません、リラックスすると心の中に加子母の今昔がふわっと浮かんだような気がしました。不思議です。

お昼

お昼は加子母の郷土料理を頬張りました。
元村長さんや村のみなさん、加子母アトリエ村の方々、加子母の和菓子屋さんや木工屋さんたちもご一緒しました。お米と里芋で作る「いももち」は素朴で懐かしい味。有名な「かしものとまとじゅうす」も普段飲むトマトジュースと違って、濃厚ながらもさわやかな味がしました。
お昼を取りながらプランター作りコンテストの表彰。筆者の作品は「木の節をうまく使った」ということで、作品賞をいただきました。釘打ちがあまりうまくいかず、諦めていたのでこれはうれしかったですね。

内木家のお宅へ訪問

郷土料理に舌鼓を打った後は、道の駅周辺を散歩しながら、壁画の解説をしていただいた内木哲朗さんのお宅へ。
最近になって3万点もの貴重な古文書が発見され、解読を進めている内木さん。未だ解読率が数パーセントだそうですが、その中からいくつかお話しをいただきました。 加子母村では檜の材木を年貢として納めていたそうですが、乱伐による山林資源の枯渇と共に、扇型に切り出した材木から板材、角材、そして米納へと変遷していかざるを得なかった状況を模型を使いながら解説していただきました。
寸法の激減を目の当たりにし、美林として名高い加子母の山林を厳しい規制をしてまで守ろうとした藩の姿勢もなんとなく理解できました。

明治座木挽き音頭

その後、岐阜県の重要有形民族文化財に指定されている「かしも 明治座」を訪れました。
明治27年に村の有志によって建てられた劇場形式の農村舞台。印象的だったのは楽屋の壁板一面に書かれた出演者による“落書き”です。役者の名前や演目名など明治や大正当時のものもあって、経ている年月を感じました。明治座保存会の方による木挽き音頭の披露もあって、加子母の文化を感じました。
その後、「ふれあいのやかた かしも」に戻り、総ひのきのお風呂に入りました。ひのきの溢れる香りに包まれながら、一日の心地良かった疲れを癒すことができました。お風呂上りには創業が明治元年という老舗の和菓子屋「仁太郎」のお菓子と、特産の加子母茶を頂いてくつろぎながら、今日の出来事と加子母の人々との出会いを振り返りました。

帰りは、急遽「仁太郎本店」に立ち寄り、美味しかった「仁太郎」のお菓子をお土産にすることができました。
道の駅からは自分で制作したプランターや「いももち」のほか、写真集「東濃九駅 道の駅紀行」などをいただきました。東濃地域のほかの道の駅や駅長さんが紹介されていて、ぜひ訪れてみたくなりました。
駅長さんを始め、旧加子母村(現在中津川市に合併)の方々のあたたかいおもてなしと笑顔、素朴でなんか懐かしい郷土の味に触れて、ほっと落ち着けていいなぁと感じた一日でした。


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