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未知倶楽部コラム

エッセイ「そば打ち体験の情景〜子供の目線〜」

2007年01月11日


道の駅きりら坂下 支配人 三尾弘成
「それでは、これからそば打ちを始めます。そば打ちは鉢、延ばし、切りの三工程で・・・ 粉の挽きたて、麺の打ち立て、茹でたての三タテ・・・ 指先はガォ〜!・・・素早く、むら無く、細かく・・・」(そば職人)
「わぁ〜い、粉に水に・・・」(お子様)
「職人さんの言うことをちゃんと聞きなさいよ」(お母様)
「だってこの人、職人じゃないもん」(お子様)
「なんて事、言うの・・・」(お母様)
「だって、この人お喋りだもん」(お子様) ≪←どうやら、子供にとって一般的な職人とは、眼光が鋭く寡黙な人がイメージであるようだ≫
「ご免なさいねぇ」(お母様)
「いいですよ。ところで・・・普通、お客様が飲食店へ行くと、 お金を払って、料理を作ってもらって食べますが、そば打ち体験は、お客様がお金を払い、自分で作るわけで... 私の仕事は喋っていればいいたげですよ。 尚かつ、他人に作ってもらった物は、『まずい』とか文句を言えますが、 自分が作った物は文句が言えませんから・・・」(職人)
「やっぱり、この人職人じゃ無いかも?」(お母様)
「えっぇっ〜!?」(職人)
「冗談ですよ」(お母様)
「職人もいろいろな人がいるもんだねぇ」(お子様)
執筆者

道の駅きりら坂下 支配人 三尾弘成

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