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未知倶楽部コラム

『道の駅の、その先 〜丹羽さんの視点〜』 (第2回 「私の好きな道の駅」)

2011年02月09日

道の駅に求められる3要素とは、休憩・情報とトイレです。レストラン、産品販売コーナーがなくても、駅長さんが案内人として常駐していれば立派な道の駅です。アクセスが良く、レストランメニューが多く、駐車場が広く、産品売場が広く、温泉、ホテルを併設しているのが、良い道の駅と思われがちですが。

道の駅は、単なる商業施設ではありません。地域と関係を持ち、地域と共に栄える振興施設です。地域の窓口であり、地域の核として運営活動するのが本来の姿です。従来のドライブインが衰退し、道の駅が人気になっている理由は、地域の人々と深い関係を持っているからです。

さて、レストラン、食堂のない道の駅をご存知ですか。以前のNHK朝の連ドラ「ウェルかめ」の舞台の徳島県の道の駅「日和佐」も、食事処はありません。総菜・弁当は地元業者に搬入させ、食事処を紹介し、近くの民業と共在共栄を図っています。東北の道の駅では軒下を利用し、うどん・ラーメンを販売し、お客様は情報コーナーで召し上がっています。現場の人達は限られた条件で、苦労しながら頑張っています

私の好きな道の駅は、限られた条件の下、一生懸命にお客様と接し、地域の人々・組織のリーダーとなり、地域振興に積極的に取り組み、駅長のカラーが施設に出ている所です。

何を紹介したいか、何を売りたいのか、何を知ってほしいのか、何処へ行ってほしいか―などが伝わって来る駅です。

「また来よう」と感じさせる道の駅こそ、規模の大小に関係なく、好きな駅です。

(全8回 毎週更新)

(岐阜新聞連載コラム「素描」より転載・改題<平成22年11月13日掲載分>)

執筆者

道の駅 土岐美濃焼街道どんぶり会館 駅長 丹羽 正孝

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