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未知倶楽部コラム

道の駅訪問記〜秋田編〜

2008年03月21日

3月18日、19日に秋田県の道の駅を訪問しました。以下一気にご報告します。

1)道の駅おがち「小町の郷」:


当地は小野小町生誕の町で有名です。暖かい気候でしたが未だ雪景色が残っておりました。

佐藤駅長からお話を伺いました。

‘「小町の郷」のこれからを考える’という道の駅発展のビジョン、戦略をまとめており資料を元にご説明頂きました。

経営安定の為の成長拡大だけでなく内部統制(商品品質管理)の強化、とバランスの取れた経営体質を目指すことを基本方針として決めております。

飽くまでも顧客視点に立脚し、その為に地元業者、生産者とともに新商品の開発を行なっていかれるという事です。道の駅自身がリスクを取ることにより業者任せでない商品作りを目指すということです。

特筆すべきは、素晴らしいブランド戦略を取り入れていることです。

「小町の郷」から想起するイメージは《美》です。

『小町の郷3大美心・心、物、食の「美」の追求』です。

照明、BGMを含めた凛とした美の追求をされる予定です。

変革意欲が旺盛な佐藤さんに期待大です。

是非、他の道の駅関係者の方も佐藤駅長のお話をお聞きいただきたいです。勉強になります。


2)道の駅しょうわ(ブルーメッセ秋田):


飯塚支配人からお話を伺いました。

ブルーメッセ秋田という名称はドイツ語で花の市場を意味します。大きな施設です。植物園が隣接されております。素敵なヨーロッパ調のレストランがあります。また施設の前には大きな庭が広がり4月中旬には綺麗なチューリップが咲き乱れることでしょう。

飯塚さんは元銀行マン。商品への付加価値を高めること、その一環として顧客の囲い込みを通じたリピーター作りを目指されております。

企画販売を担当されている工藤様(女性)が商品説明をして下さりました。

大変魅力的な秋田美人です。未知倶楽部HPでの情報更新に熱心に取り組まれており、情報を通じて道の駅のみならず、地域の魅力的なスポットの紹介をして下さっております。

工藤様に車で5分ほど行った石川理紀之助記念館をご案内頂きました。

福田首相の施政演説で石川翁の「井戸を掘るなら水が沸くまで掘れ」という言葉が引用されたことで有名です。

文明開化前の貧しい農村の実情を見て苦しみ、農業を経済というレベルにまで引き上げ救済活動をされた方です。

同翁は14か条を残されております。

一番最初に来るのが「寝て居て人をおこすこと勿れ」です。

これが石川翁の精神と生き様全てを語っています。

自分はのんびり寝ていて、人のことをあれこれ言ったり、決めたり、させたりするな、つまり自らがその苦しい人と同じ立場と活動をしてこそやっと改革が出来るのだという意味のお言葉です。

大変耳が痛いです。

人生に一度は訪れる価値のある場所です。


3)道の駅さんない:


下タ村駅長からお話を伺いました。

同駅の前の国道を渡ると‘ウッディーらんど’という木工体験施設があります。

‘木に生命を吹き込む’というのが木工に当たり大切にしている精神です。

具体的には木本来の良さを守りつつ木工製品を作るということです。丸太そのものを下手に削らずどう組み合わせるかです。

圧巻は丸太を縦に中心から切り、それを広げて繋いで作った大きなテーブルです。値段は10万円程度と言うことですが、東京なら4倍でも売れるでしょう。このようなテーブルを初めて見ました。

大変面白い話を伺いました。

そば畑のオーナー制度です。

畑の所有、そば畑での栽培実習、そば打ち、それとここで採れたそばの実から出来た年越しそばの配送。

一環して会員のさんないに対するロイヤルティーを高める手法です。

現在50名ほど会員がいると言う事です。

他の地域へも展開出来る企画です。

とてもアイディアが豊富な駅長さんです。次回はここの温泉に浸かりじっくりお話をお伺いする予定です。


秋田は大変魅力的なところです。また人柄がとても誠実です。

是非訪れて下さい。

執筆者

未知倶楽部室 室長 賦勺尚樹

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