HOME > 未知倶楽部コラム > 心を写すカメラがあれば...

未知倶楽部コラム

心を写すカメラがあれば...

2007年11月13日

現在、未知倶楽部では「ふるさと写真コンテスト」の作品募集中です。
また近年、デジテルカメラの普及により誰でも気軽に写真撮影が出来るようになり、数多くのフォトコンテストが開催され、風景を撮影する機会、人も多くなったと思います。

私は、椛の湖自然公園そば畑のそばの生育状況をほぼ毎日写真にとる為にそば畑へ出向きました。

そばの花が奇麗な時期には例年多くのカメラマンが来られ、中にはタバコの吸い殻をポイ捨てする人がいるようで、せっかくの奇麗なそば畑を汚しています。

「奇麗な場所で、ポイ捨てする心無い人など、どうせ奇麗な写真など撮れやしない」、「そんな自然を汚す心の持ち主が奇麗な写真を撮るのは難しいじゃないの?」等と知人に話したところ、その知人が「残念ながら、そういう人でも高性能のカメラで、被写体、構図さえよければ、奇麗ないい写真が撮れちゃうんだなぁ」、「中には、他の人が同じ写真が撮れないように木の枝を折ってしまう人もいるようだ」との事でした。

椛の湖自然公園そば畑には、赤い彼岸花も咲いていました。

真っ白いそばの花と赤い彼岸花のコントラストはとても綺麗です。

そう言えば、不自然に彼岸花が折られてた箇所がありました。

「もしかして...」と疑ってしまいます。

先般、地元の地方新聞にこんな見出しが...

「静岡・山梨県堺/富士山眺望に木が邪魔?『樹皮切り取られ山林枯れ』静岡森林管理署、山梨県警に被害届け」、その記事の内容は...

この場所は、富士山の眺めを楽しむ事が出来、写真家にも絶好のスポットと知られる場所で、入山者が写真を撮ったり、風景を楽しんだりする為に木が妨げになると判断、国有林のモミ、カエデなどの木を無断で伐採、樹皮を切り取る「巻き枯らし」という方法で枯らす専門知識を持つ人が十年程かけて行ってきたとみられる。富士山の写真コンテストが話題になり始めた十数年前から被害はあったが、これほど大規模なものは初めてとの事です。写真や眺望のためにやったとしたら許せない...」と結んでありました。

自然の風景は、人の手が加わらないところに良さがあり、構図の為に手を加えてしまえば自然の写真にならないと思います。

いい写真を撮る為には手段を選ばない、自分さえいい写真を撮れれば良いとでも思っているようです。

スタンプラリー用のスタンプの盗難もこれと同等かも知れませんねぇ。

奇麗な景色を独り占めしたい人、逆にその景色を多くの人に知らせたい人...情報発信のあり方も考えさせられた出来事でした。
執筆者

道の駅きりら坂下 支配人 三尾弘成

リンク

ページTOP