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未知倶楽部コラム

素晴らしい社説

2007年09月21日

9月7日の東奥日報(青森県)にて青森県庁主催の津軽9道の駅の検討会に関する記事が掲載されたことについては先般未知倶楽部プレスリリースにて紹介させて頂きました。
http://www.michi-club.jp/pressrelease/press18.php

同社は9月17日付けの社説『「滞在型」へ可能性を探れ/道の駅で観光振興』においても津軽道の駅連合化の動きを取り上げられ、より深く連合連携化を図る意義とそこから生まれ得るであろう資産にについて紹介されております。
大変見識の高い文章ですので、東奥日報様の御了解を頂き、以下に紹介させて頂きます。 http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/sha2007/sha20070917.html

私は色々な地方を回っておりますが、その土地の地方紙を読むのが楽しみです。地方紙が中央の新聞と比べて優れている点は、より‘国民生活者の視点’で記事を取材し記事を書くことです。そして‘文の力’を以って生活者を励ます力があることです。 今回の東奥日報の社説が青森県の地域の人たちに与える影響は大きいと思います。金さえ中央から引っ張ってくれば地域は元気になるという論調が多いですが、そのような力学だけでなく真の民力で活性化も可能であることを示唆されています。

私はこう考えております。

地域には隠された魅力的な資源が沢山眠っている。知恵と情熱次第ではそれらを商業化させ地域は自分の力で活性化出来る筈だと。

その為の鍵は『地域連携』です。

地域という小さな点だけが幾ら頑張っても充分な活性化は困難です。隣りの地域同士連携化を図ることにより、個の地域同志の相対化作業を通じて特異性(尖がり)を見つけ、更に地域という‘点’同士を‘線’として結び付けてブロックとしての面展開を図ることです。 何故、道の駅か?地域のあらゆる施設の中で国道、県道沿いに存在し、地域最大の集客を誇る道の駅が地域連合連携化の核になることの戦略的な意義については改めて説明する必要は無いと思います。

連合連携化により域外、都会の旅行者にとりよりバラエティー溢れる、長期滞在型のプランが可能です。都会から来た旅行者が、一秒、一分、1時間、一日でも多くその地に滞在すればそれだけ多くお金が落ちます。自分の地域に来られた旅人に自分の地域のことだけで なく、隣りの地域の紹介をどんどんする仕組みを作ることです。一度ブロックに入った旅人はそう簡単に網(ブロック)から出さない仕組みを作ることです。

ゲーテの言葉。『汝の足元を掘れ。泉が湧く』

私が大好きな言葉です。これは地域だけに当てはまる言葉ではなく、全ての人、組織に当てはまることです。如何に自分は自分のことを知らないか。如何に自分は自分の魅力を知らないか。きょろきょろ周りを見て、無いものねだりをするのではなく、足元をじっくり見つめようということです。誰にもこの世に生を受け、その存在意義(魅力)はある筈です。

名文を書いて下さった東奥日報の記者の方に改めて感謝を致します。

道の駅の連合連携化。

是非取り組んで頂きたいと思います。そして利用者の方もそのような視点で道の駅を見つめて頂きたいです。
執筆者

未知倶楽部室 室長 賦勺尚樹

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