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未知倶楽部コラム

モラル向上に向けて出来る事

2007年09月13日

こんにちは!!
ここのところ、色々な地域を訪れる機会があり、いくつかの道の駅を見ることが出来ました。
立場上、色々な視点で見させて頂いたのですが、気になったことが一つありました。

それは、ゴミ箱の設置に関して。
たまたまかもしれませんが、立寄った道の駅の全てが目立ったところへのゴミ箱設置がありませんでした。

想像するに、持ち込みゴミによる処理費の増大に起因するのではないかと思いました。

当駅も持込ゴミには悩まされているからです。

公共施設として、サービスを提供する立場としてその利便性を考えれば、ゴミ箱があり、旅の途中などの 車のゴミが整理できたりすることは必要でしょう。
ところが、完全に意図的に持ち込んでいるのでは無いか?という内容のゴミも捨てられたりしています。
個人のゴミはいまだ無料のケースが多く、あえて意図的に持ち込むとすれば、事業系のゴミでしょうか??

何故こんなゴミがここに?というものが捨てられたりもします。

運営する側とすれば、それによりゴミ処理費用は嵩み、経営を圧迫していきます。
大きな問題です。対策として”設置しない”というのは非常に簡潔な方法かもしれません。

でも、それでいいのでしょうか??

一つには、公共施設としてのサービスレベルとして。
やはり、一部のモラルの低い方の行動によって、本来あるべきその利便性までも犠牲にしてしまっていいのか?
とはいえ、運営を考えれば何とかせざるを得ない。誠に悩ましい問題です。

環境をテーマにコラムを書かせていただいていることもあり、環境への意識が敏感になってきています。
そんな中、このゴミの問題と対峙した時に、何を考えればいいのか?一つの方向が見えつつあります。

公共施設として出来ること。
環境に対して出来ること。

すぐに効果が出ることでもなく、売上げが上がる施策でもなく、コストが下がるのも少しずつかもしれませんが、 分別を進める為の整備をしていくことが一つの答えになってくるのではないでしょうか??

あえて、分別できるゴミ箱をキッチリと整備して設置をする。

これにより何が起きるのか??
分別すればゴミは資源になります。

ペットボトル、缶、生ゴミ、いずれも再利用に向けた仕組みが少しずつですが整ってきています。

利用者の方々の捨て方によっては、再分別なんていう手間が発生します。
ですが、その手間を惜しんでいては何も始まらない。

公共施設だからこそ、ここに更に利用者への啓蒙活動としての機能が求められているように思います。

「心無い利用者がいるから仕方ない」ではなく、「少しずつでも、その方々が環境への分別への意識を高めてくれないか?」ということをあきらめたくありません。最初の内は好き勝手に捨てているような利用者の方も、少しずつペットボトルはペットボトルのところへ、燃えるゴミは燃えるゴミへ、となってきます。
コンビニや高速道路、一般店舗などでもこういった動きが進んでいます。
目に見えにくいかもしれませんが、いつの間にか利用者の心に、分別意識は育っていると思います。

公共施設としてその啓蒙活動への協力を放棄し、ゴミ箱撤去という道をとることは目先の対応であり、 未来を見据えた対応ができる道の駅でありたい。

そんな風な思いが膨らんできているこの頃です。
執筆者

道の駅南きよさと 運営責任者 金丸 滋

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