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未知倶楽部コラム

第1回未知倶楽部「ドライブ旅の思い出エピソード」コンテスト結果発表

2007年07月06日

優れた作品ばかりで選考には悩んだのですが、以下作品を大賞とさせて頂きました。
書き方は自由でしたのでその分却って作者の想いが伝わったのではないかと思います。

形式ごとに3つの部門を設けさせて頂き、以下僭越ですが、講評を加えさせて頂き発表いたします。
未知倶楽部では今まで写真コンテストを実施して好評を得ていますが、今回素晴らしい作品が集まりましたので、このような作文コンテストも継続して行ってゆきたいと思います。
ご応募頂きました皆様には心より感謝申し上げます。

短編部門大賞作品(2作品)


「未知との遭遇? 」 大阪府「このはどん」さん

7〜8年前の事です。
私は大阪府南部に住んでいます。
R170を南に下り和泉市付近から葛城山と言う山の頂上までドライブに行きました。
そこは夜景と星空が大変きれいな所で、
頂上には展望台が有りそこからは関空・神戸・奈良・和歌山とぐるり360度の夜景が見えます。
星空も感動するぐらい綺麗で、都会からちょっとしかはなれていないのに別世界です。

その日も友人と2人で夜中のドライブでした。
頂上で車を止め懐中電灯片手に展望台に登り、
夜景と流れ星に感動しながら車まで戻って来ました。
もうすぐ夜明けと言う時間だったと思います。
友人は助手席でうたた寝を始めたので、
私も車を出発させず車中より夜空を見ていました。
南の空を見ている時にすごく遠くで光る物体を見つけました。
その光は右から左斜め上に移動していました。
何だろうとじっと見ていますと、光はどんどん細長く成っていくのです。
ええーなんか気持ち悪い!UFO??なんて思い見ていますと
長くなった光は一瞬にして消えるのです。
電灯が消える要ではなく、花火が消えて行く時のようにパラパラパラっていった感じです。
すると又点とした光が見えて来てどんどん左斜め上の方に移動しながら
またまた細長くなって行くのです。
そんな事が2〜3回繰り返したでしょうか、最後は消えて無くなりました。
私は途中で怖くなったので助手席で寝ている友人を起こしたのですが、
全然起きてくれず、結局最後まで1人で見ていました。
光は本当に遠い空だったので避難する事無く車中より見ていましたが、
それでも気持ち悪かったです。
外もちらほら明るくなって来たので車を出発させ家に帰りました。
途中友人を家まで送り我が家に帰り着いたのが朝7時ごろです。
家に入りTVを点けるとちょうどニュースが放送されていました。
そのニュースの中で「本日未明、種子島宇宙センターよりロケットの打ち上げが有りました」
と聞こえて来ました。
あ゛ぁ〜これや〜これが見えてたんや〜!
でも偶然ロケットの打ち上げそれも種子島の事やのに大阪で見えたんや!!
こんな事もう一生無いやろなぁ!でも最初からロケットと分かっていればもっと感動して見ていたやろに
恐怖心が先に立ちあまり鮮明に覚えていません(涙)
もし時間とお金に余裕があれば種子島に行って間じかで打ち上げを見てみたいです。(立ち入る事が出来れば)

これが私の一番のドライブの思い出です。
今でも友人を誘いあちらこちらとドライブに出かけています。

【講評】
夜明け前。友人と二人のドライブ。正にスピルバーグの映画の冒頭シーンですね。どきどきはらはらしながら 読ませて頂きました。これこそ本当のメモリアルドライブ。恐らく作者の「このはどん」さんはこのエピソードを何十回、何百回と、お知り会いにお話をされたことと推察します。(笑)情景説明、刻々と経過する時間とフロントガラスに広がる奇妙な世界。。。そして最後の‘おち’。素晴らしい才能です。



「土地の車を優先しましょう」  愛知県「zetec7mc」さん

秋のドライブシーズン、名古屋から御嶽周辺の峠の紅葉狩りに出かけました。
サンデードライバーで混みあう幹線国道を避け、県道を気持ちよくクルーズ。
こんな深い山の中にも立派な道が通り、でも行き交う車の姿もありません。
たまに出会うのは土地の軽トラ、この日も早朝からの一仕事を終えたと思われる
農機具を積んだ軽トラに遭遇。後続の私の目にはベンチシートに仲良く座る
老夫婦のシルエットが見えていました。制限時速40キロピッタリで巡航中です。
片側1車線&追い越し禁止の山道、土地の車を優先、が私のモットーなので、
ヘアピンカーブの連続した峠越えの後のブレークタイムと決め込んで、気楽に
後をついて流していました。・・・ですが、私の車に気づいた軽トラは、減速して
路肩に寄せてくれるのです。(う〜ん、追い越す気はないんだけどなぁ・・・)
と思っているのに、運転する老人は窓から腕を振って「先に行け」と促します。
(じゃ・・・、お言葉に甘えて。ありがとう)と、アクセルを踏んで一気に前に出ました。
と、殆ど同時に、長野県警木曽福島交通機動隊のおまわりさんに静止を求められ、
・・・・「追い越しのときにちょっとスピード出ちゃったね」で「切符」頂きました。(TT)
・・・・・・・・・(土地の軽トラは、取締りの情報を得ていたのだろうか?)・・・・・・
・・・・・(いえいえ、ただの親切な老夫婦だったに違いない)・・・・
交通機動隊
 
などと悶々とすること一時余り、でも、悪いことしちゃったのは私の方なのです。 ゴールド免許を一瞬にして失った秋の一日、かなり薬になったことは言うまでも ありません。大難は小難、ひょっとしたら事故でも起こしていたかもしれなかった ところを、あの老夫婦と警察が助けてくれたのかもしれませんね。 楽しいドライブは交通ルールを守ってこそ、です。
皆さん、どうぞ安全運転で♪

【講評】
ちょっとタイミングが悪かったですね。でも最後に‘大難は小難’譲って下さった軽トラの老夫婦と捕まえた警察にも感謝をされる姿には頭が下がります。とてもリアル感を感じさせる素晴らしい作品です。何よりも、作者の高いモラルを評価したいです。是非、皆様も取り入れましょう。


ショート・ショート部門大賞(1作品)


「眠るな」 奈良県「にしやん」さん

今年60歳で定年。定年後は「道の駅」を利用しての気ままな旅行を予定
そのために、定年を前に「マッダボンゴFRIENDEE」を購入。
念願かなって、5月29日自宅を出発
前日、道の駅「有明」に宿泊。天草5橋を経由して道の駅「宇土マリーナ」を
目指して国道57号線を走っていたときのことです。
道路看板で「眠るな」との指示。

しばらく進むと一枚目の看板はまっすぐに、

二枚目の看板はななめに、

三枚目の看板は完全に横に。

それを見て私は思わず叫んでしまいました。「眠るな」と

【講評】
後段の部分が笑えてしまいますね。国道管理者が‘受け’を狙って不思議な仕掛けをしたが、道路利用者側が困惑しているという、そのギャップが面白いですね。この仕掛けを提案した国道管理担当者の姿と、これで良いのかと真面目且つ真剣に皆で会議をして決裁した様子が目に浮かびます。真剣、真面目にやればやるほど‘こっけい’とはこういうもんです。「にしやん」さん。よくぞ投稿して下さいました。他のスポットにも幾らでもあるかもしれませんね。



長編部門(1作品)


「道の駅ASAGO・であい・ふれいの交差点」
兵庫県「道の駅あさご」駅長 黒川あや子


道の駅あさごは、兵庫県の中北部、但馬地域の南端に位置し、瀬戸内海側と日本海側を結ぶ交通の経過地にあります。(国321号線沿い) 更に、道路利用者が安心して走りやすく、いつでも自由に休息したり、トイレを利用し、リフレッシュして次の目的地へと車を走らせていただきます。観光地に出かけましても、目的地に直行すれば、途中どんな町があったのかわからないケースが多いと思います。道の駅に立ち寄ってみれば、それぞれの土地の観光誌や物産品を入手することも出来ますし、より有意義な旅が可能となります。
また、周辺の環境にとりましても、飲食物、空き缶などのポイ捨ても減少しつつあり、長時間の運転で疲れた体を休めていけば、交通事故も少なくなる可能性も伺えますし、アイストップ・ポケットパークとして安心に利用していただいています。
道の駅全体の集約による利便性の向上により、利用増や売上増が期待され、観光や地場産業の振興に繋がるなど、数多くのメリットがあげられています。
朝来におきましては、朝来市住民はもとより、道路交通が主に主体と成っており、その活用と発展のポテンシャルが非常に高い指数を表しています。
やはり駅である以上、今後沿線で何ヶ所が線で繋がった時にそのポテンシャルが高まって発揮出来るように成るのではないでしょうか。

例えば、安心して休息、リフレッシュが出来、その地域の情報が得られ、人と人の交流、人と物の交流が増す中、地域の地場産物が生じ副産物を生み、飲食が出来、車のサービス、交通のアクセスの利便性に富み、道の美化や市の顔としての交流の拠点と成って行くでしょう。更に、次の駅への期待感が生じて、感動ある旅、ゆとりある旅としてのネットワークが大きなネットを結び、地域活性化の役割を果たすべき、その道しるべとしての大きな責任が生じてきます。

道の駅あさごは、同市の、人と緑 心ふれあう 交流のまち を目指して官民一体となって事業に取り組んでいます。
私は、その過程において、幾らスピード化、情報化時代にあっても、人をもてなす「あたたかさ」ホスピタリティを最大限に生かし、人が中心の町づくり、道づくりを考える中、このような言葉を見つけました。
「道路には、出逢い、ふれあい、夢がある、この道を走ると誰かに出会えるかな、この道は大好きです」と。
あさご情報センター来館の方のつぶやきもありました。「道路の道の駅か??・道の駅の道路か??・どうちがうのか??・あさごさんは、大きな看板を設置していますが、その看板は道路に面してありますね〜??と。」私は、そのつぶやきを聞きまして思わず笑ってしまいました。お客様も「ちょっとおかしいかな??のご質問で、にっこりです。」
更に、「道の駅って新鮮な名前ですね」・「道の駅って何ですか??」・「どこが道の駅です??」・「駐車利用金はいらないのですね」・「ここの施設は以前からありましたね。どうして道の駅にしたのですか?何かいいことあるのですか?」と以前から質問も多くあり、対応とご説明をさせていただきました。

◇道の駅あさごの看板
来館者の方は、「道の駅のファンです。道の駅が出来て大変喜んでいます。私たちの青春時代は全くといっていいほど無くて、ただ親孝行、働いて、働いてばかりでした。やっと今日を迎え、年金で生活をしながら「道の駅」を頼りに旅を続けて、家内ともども青春時代を取り戻しています。「道の駅」のおかげで、日本全国を旅しようと思っています。」東京から。このお言葉は「道の駅」の事業に取りましては、大変大きな役割を果たしているのだと嬉しくなりました。「道の駅」が青春の意図となり、安心、安全の旅をと祈りました。

◇熊本県よりキャンピングカーで来館 (ご夫婦で) 去る4月11日より熊本県を出発し、帰省の途中6月4日「道の駅あさご」にて休息する。一円電車を見学の後、情報を求めて情報センターに来館 「一円電車の質問を受けます」この質問に対して初めてお客様と言葉を交わします。ご説明するうちに大変親しみを感じだんだんと「道の駅」の話まで発展しました。
お客様も「道の駅」の大ファンであり、全国の「道の駅」を頼りにご夫婦で旅を続けられています。「熊本県を出発前に、インターネットでしっかりと「道の駅」を調べましたよ。道の駅の方はみんな親切ですね」と。 嬉しい言葉をいただきました。やはりより安全に、快適に過ごすためそれぞれの「道の駅」の特徴をしっかりと把握して、その駅でのルールを守り、交流を図り リフレッシュして、次の目的の「道の駅」を目指して、だんだんと我がふるさとの熊本を目指しているのですね。(大変素晴らしいです。私も退職後は、このような旅をと思いましたが? 果たしてどうかしら?)

◇あるお客様は(来館者)
「この情報センターには、沢山の資料やパンフレット、但馬地域の情報誌が揃っていて大変助かります。以前PR誌や新聞等々で読ませて頂いておりますが、直接、駅長さんに会えて大変光栄ですわ!・あさごの看板を見てすぐに立ち寄ってよかった。」九州へ帰る途中です(女性)。と大変嬉しいお言葉や励ましのお言葉をいただきまして有難く思いました。私は、人との交流や出会い・ふれあいが私の財産であると思っています。

◇去る、H18年12月14日・NHK「列島あっちこっち」13:08〜出演することに成りました。すると早速その情報を得た方からお手紙が届きました。「楽しみに聞かせていただきますよ。」と〜ね。私は、まだどのお方にもお知らせしていませんのに、びっくり致しました。出演当日は、NHKラジオセンターの方と大変楽しく会話することが出来ましたし、あさごのPRも存分に出来ました。
すると数日後、郵便物が届きました。お手紙とテープが入っていました。そのお手紙は、「大変楽しく聞かせていただきましたよ。テープに録音していますのでどうぞ。」またまたびっくりでした。私もその録音テープを聴きまして、笑わずにはいられませんでしたね。
また、ある知人が、その当日何気なくラジオのスイッチを入れると「なんと、マァ〜頑張っているね、岩津ねぎのクイズ〜も 楽しく聞かせてもらったよ」と「実に楽しかったよ、○○さんのまねごとは出来ないね。」ですって。
本当に道の駅を支えて下さいます全国の方々に心から感謝申し上げます。

昨年 H18年8月10日・「道の駅あさご」道路功労者表彰を受けました。
神戸・読売新聞記事を読まれまして、沢山の方より「おめでとう!」とお祝辞をいただきました。再度、この場をお借り致しまして、皆様に心より感謝申し上げます。有難うございました。(神戸・読売新聞掲載記)

◇道の駅あさごファンの方より
道路功労者の表彰受賞を知り、「おめでとうございます。是非、道の駅あさごの記念きっぷを作って下さい。」と申し出も多くありまして作成いたしました。
全国の皆様より、お祝いのお言葉や励ましのお言葉をいただきまして本当に嬉しく心強く思いましたし、地域小規模推進事業・「道の駅あさご」に従事して20年間、多くの出会い・ふれあいに感動しました。

功労者受賞記念きっぷ
受賞記念きっぷ
あさご表彰状
道路功労者表彰状



道の駅ファンの方、全国道の駅記念 きっぷマニアの方、スタンプラリー の方 有難うございました。



H18年11月24日・第3回未知倶楽部ふるさと写真コンテストに参加して、一席・「偉大なる愛・赤ちゃん」に選ばれました。
H19年2月1日・第2回未知倶楽部情報大賞の受賞を受けました。
H19年5月10日・第4回未知倶楽部ふるさと写真コンテストに参加しまして、入選・「こぶしの花を見守るおじいさん」に選ばれました。

第2回未知倶楽部 情報大賞の受賞記事読者より
この未知倶楽部の情報大賞受賞の反響は大変大きく響きました。全国の多くの方々や友人、知人より、「情報大賞受賞に輝きましたね。おめでとう・素晴らしい・素晴らしい」とより一層に励まされました。
また、電話やお出会いする方達に「伊藤忠・未知倶楽部のHPで情報大賞受賞して・素晴らしいね」と〜。
このような情報提供により、ショッピングに行っても、会議の場においても、また、ある道の駅に立ち寄りましても「見ましたよ、読みましたよ、新聞記事掲載してあるアドレスを開いて!」と。大変嬉しいことですね。
励ましのお言葉や「おめでとう!」と本当に皆様が共に喜んでくださったことに対しまして、心から感謝申し上げる次第でした。
数日後、ある道の駅の物産展に入りますと「道の駅あさご」をご利用してくださったお客様がその場所にいらっしゃいまして「あっ!と いらっしゃいませ、ありがとうございます。」と思わず挨拶を交わしましたよ。するとお客様は、「新聞読みましたよ。拝見しましたよ。さっそく未知倶楽部のHPを開きましたよ。立派立派、素晴らしいよ」と。ただ、私は「有難うございます。今後ともよろしくお願いいたします。」と挨拶を交わしましたが、なんだかとても照れてしまいました。

ある日、突然ご夫婦で仲睦ましく来館されました。「今日は」・「いらっしゃいませ・あっ! お久しぶりですね」と挨拶を交わしますと。ご主人様が「うちの家内ですよ」と奥様を紹介していただき感激しました。大変お心安くして頂きまして、「道の駅」のお話や「記念きっぷ」についてのお話に盛り上がりました。「道の駅はいいですね。スローライフで旅を続けるには最適の環境ですね。道の駅の看板を見つけますと必ず立ち寄り休息を楽しみますよ。また、新しい駅が誕生しますと、さっそくお出かけと成りますね〜。」
・・・・・・私にとりましては大変うらやましい限りのご夫婦様でした。私は、平成4年から「道の駅」に携わっていますが、このような素晴らしい喜びをいただき、道を手がかりに地域と地域、人と人・物と物が交流するステージ「道の駅」は大変素晴らしい事業であると確信いたしました。更に私は、「人」と言う文字と「愛」と言う文字が大好きです。それは、自分一人でなくて、沢山の方々に支えられて私が存在します。自分の置かれている立場やその仕事を再認識し、それを愛することこそ次々に新しいものにチャレンジしていくものと考えられます。本当に文字の如くと感謝いたしました。私と伊藤忠・未知倶楽部の出会いは、大変素晴らしい出会いであり、その出会いとふれあって、ノウハウの基礎と、情報と知識を与えてくれました。この情報とは、情に報いるとあり、この情報と知識を最大に生かすためには、「人」の組み合わせが不可欠になりますし、また、その情報を的確に発信するにも、「人」が不可欠になります。私は、「道の駅あさご」のステージを通じて、多くの出会いとふれあって支えられて来ました。また、人と人との交わりのある素晴らしい交差点として、多くの財産を身につけますことが出来ました。
本当に有難うございました。

【講評】
未知倶楽部が大変お世話になっている方です。ドライブをしている立場ではなく、道の駅の立場からドライバーに対して提供する心遣いとドライバーの方々との出逢い、ふれあいの姿を書いてくださっております。大変な力作です。このような道の駅があるからこそ、楽しいドライブエピソードが生まれるのだと思います。道の駅は縁の下の力持ち、いざというときの道の駅。そして忘れてはならない、道の駅は利用者との‘ふれあいの場’です。


尚、大賞受賞者には未知倶楽部特製写真集を贈呈致します。
ありがとうございました。

執筆者

未知倶楽部室 室長 賦勺尚樹

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