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未知倶楽部コラム

「浅虫なべ開発秘話」

2007年05月21日

今年は暖冬により桜の開花も早いかと思っていましたが、4月に入ってから低温 が続き、結局例年通り青森ではGWにお花見が最高!という年になりました。 道の駅関係者としては繁忙期なだけにお花見をゆっくり見るということはなかな かできないのですが…(>_<)

さて、「道の駅」浅虫温泉ゆ〜さ浅虫も4月26日をもって満7才を迎えることがで きました。これも皆様のおかげであると感謝感謝です。7周年ということで、4月 28日〜30日まで「ゆ〜さ浅虫誕生祭」、5月3日〜6日まで「7周年誕生祭」という 二部構成で感謝祭を開催しました。感謝イベントは様々あったのですが、今回は 初チャレンジした「浅虫なべ」の開発から実施に至るまでの内情をお話ししたい と思います。

4月28日と30日の二日間、「振舞い!浅虫なべ!」と題して先着500名様になべを 無料で振舞うという企画を実施しました。そもそも浅虫なべとはなんぞや…?と 思う方がほとんどだと思います。実は「浅虫なべ」とは今まで存在していません でした。ではなぜ「浅虫なべ」ができたのか?
発端はお客様に感謝の意を示す感謝祭で何か振舞いをやろう!という所からで、 最初は豚汁なんかでいいのではないか、という企画でした。しかし、どこでも やっている振舞いをするのでは面白くもなんともない、新しい名物となるような なべを作ろう!ということで決定しました。
決定した次の日からダシは何を使うのか、具材は何を入れるのか、何人分用意で きるのか…等などゼロからのスタートで新しいなべを作り始め、結果的には浅虫 名物の久慈良餅を使ったなべを作ろう!浅虫をイメージした具材を使おう!とい うことで一致しました。

久慈良餅(浅虫温泉)
(久慈良餅はオリジナルホームページhttp://www.yu-sa.jpオンラインショッピングからお求めいただけます)
久慈良餅とは米粉、砂糖、あん粉で作られ、中にくるみがまぶしてある甘いお餅 というものです。一度食べていただいた方にはわかると思いますが、本来はその まま食べるのが当たり前でその他食材として使われることはありません。さて、 その甘いお餅をなべに入れる…。どんななべになるのか…、美味しいなべができる のか…。社内でも賛否両論…不安だらけでのスタートでした。当ゆ〜さ浅虫のレス トラン調理師の方のご協力を得、試行錯誤した結果、鰹節と昆布、ネギでダシを とり、塩ベースの汁で甘い久慈良餅を活かそうということになり、ベースの汁は 何とか決まりました。試食の段階で久慈良餅は塩ベースの汁になら入れても美味 しく食べられる!という確信が生まれました。お正月の雑煮のイメージですね。 あとは久慈良餅の他の具材、青森のほたて、そして干し餅を入れてみました。干 し餅もそのまま食べるのが普通ですが、ダシに入れるとこれまた意外、ダシの味 が干し餅にいきわたり、サクサクと食べられる。全てが決定し、いよいよ28日初日。


浅虫なべ
浅虫なべ完成!
前の夜は眠れませんでした…。お客様は来てくれるのか、美味しいと思ってくれ るのだろうか、「浅虫」という地名をなべに使っている以上、浅虫のイメージを 悪くできない!失敗できない!様々なプレッシャーに押されて…。
当日は朝6時から鍋を洗う所から始まり、8時から鍋に火を入れ、9時からダシを 入れ、汁を作り…11時半に完成。この頃にはなんとお客様は長蛇の列!早い方は 12時正午からの振舞いに一時間前から並んでいただき…感無量、感謝感激でし た。地元の方にも興味を持っていただいたようで、一度食べてみたいと多くの方 に並んでいただきました。ありがとうございました



正午、振舞い開始。地元の浅虫婦人会の皆様にもお手伝いいただき、先着500名 様と銘打っていたのですが、余分に700名分を作り、なんと!約40分で700名分の 浅虫なべの振舞いが終了しました!

なべ行列
ちなみに画像の左の青い帽子を被ったのが私です
なべ風景
振る舞いの風景


テーブルについて食べてもらっているお客様に、どうですか?と感想を何人かに 聞いてまわり、「美味しい〜」「久慈良餅にこんな食べ方があったとは」「塩の 汁と久慈良餅の甘さがよく合うね〜」など、評判は上々!2日目の30日にも同様 で「無料振舞い!浅虫なべ!」は無事終了しました。
今回のイベントで地域振興施設としての新しい地域名物の開発、振舞いを行うこ とでのお客様への感謝ができたと感じております。今後は当レストランから始ま り、浅虫の旅館での提供、最終的には新しい名物としての商品化までできれば、 また新しい浅虫の魅力の一つになるのではないかと考えております。青森の為、 浅虫の為、今回のイベントで少しでも活性化のお手伝いになれたのであれば幸い です。今後も街づくり、活性化の為に頑張っていきます!

執筆者

道の駅浅虫温泉ゆ〜さ浅虫 営業企画マネージャー 安田一史

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