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未知倶楽部コラム

季節感 〜春までの道のり〜

2007年03月19日


 暖冬と言われる冬も間もなく終わろうとしています。

 この季節になると「北海道にとって3月、4月は春なのだろうか?」といつも考えてしまいます。 4月の中旬まではスノータイヤでなければドライブもできませんし、桜は早くても4月末からです。 私の大好きな早春の山菜は5月中旬からが最盛期です。 紅葉が9月末からスタートすることを考えると、ここで草花や木々が 生命を輝かせる期間は5ヶ月に満たないのです。 この季節の移ろいがあればこそ北海道独特の芳醇な大地の恵みを享受できるのでしょうが、 それを育むための冬の半年間というのは地域住民にとってはとても長い時間になります。 雪と寒さも観光資源の一部となっていますが、生活の場として考えると大変なことです。 第一次産業従事者には特に厳しく、生産活動が抑制される上に 半年間の暖房費がのしかかってくるからです。 北海道に限らず雪国と言われる地域は同様にじっと雪の消える春を待っているはずです。

 流氷が接岸し氷点下20℃にもなる厳冬期の2月、沖縄では桜が開花する季節です。 朝晩のストーブが必要になる9月、関東以西ではまだクーラーが欠かせません。 日本列島が南北に長いことを一番実感できるのは北海道の人達かもしれませんね。 生産活動や地域内交流が制約されるのは農漁業従事者だけではありません。 私たち道の駅やドライブインもオフの半年は最小限の人員でじっと春を待つことになります。 クリスマスでも年末年始でも「日常的なオフ」であり、立ち寄る車はわずかです。 嘆いたり諦めたりしているのではなく、そういう現実を改めて自分に言い聞かせているわけです。

 日本の暦(こよみ)には立春、夏至、冬至などの季節を表す言葉がありますが、 北海道が日本に含まれることなど想定できなかったのでしょう。 さて、この季節感はどの地が基準なのでしょうね? 未知倶楽部でも各地の季節・行事等の写真募集を行いますが、 こんなときも季節の「ずれ」を感じてしまいます。 冒頭にも触れた春の代名詞である桜は5月連休開けに満開となり、 緑が深まるのは6月、8月の旧盆で盛夏は終わり、朝夕の暖房が必要になります。 収穫は8月〜9月がピークとなり、10月には紅葉・落葉の季節・・・ 季節感をメインとする写真の応募にはタイミングが合わないのです。 最初から諦めるか「前年の記録」を持ち出すことになってしまいます。 (募集のテーマや応募時期に対して物申している訳ではありませんので誤解の無きよう)。
 様々なイベントも道の駅のアピールと誘客を目的として企画・告知したいのですが、 オフの時期は話題にはなっても人を集めることに直結しません。 冬の半年間は生活のためのショッピング以外に車で出掛ける人は稀だからです。 都市部から距離のある道の駅は観光シーズン中には想像できないほどひっそりとしています。 除雪や吹雪のたびに通行止めにもなります。 ドライバーが少しずつ増えてくるのは4月中旬で、 ゴールデンウィークに一時的な第一のピークを迎え、6月から本来のオンシーズンになります。

 今年の冬は例年と異なりサロマ湖や屈斜路湖が全面結氷しませんでした(非常に稀なこと)。 オホーツク海の流氷も接岸は一瞬で、早々に沖合いへ去ってしまいました。 温暖化の影響もあり流氷も年々減少すると言われています。 この数年は流氷の量や厚みが急速に減ってきたように見えます。 少ない積雪量や高めの気温で各地の祭事やスキー場にも影響が出ました。 北海道は歴史が浅いこともあり観光資源は「大自然」に頼っています。 冬の観光は雪・寒さ・流氷無くして成り立ちません。 このまま温暖化が加速して行けば、寒さと雪に頼りがちな冬の観光誘致は危うくなるでしょう。 地域が本来持っている日常の風景とか飾らない人々、食、暮らし(風土) そのものに魅力を見出すことに回帰するのでしょうか。 それが旅の原点であるとも言えるのですが・・・

 未知倶楽部への登録数も200駅に近づいてきたようです。 全国の駅数を考えると未だ2割程度でありますし、都道府県単位でみると 温度差も大きいようです。 どんどんネットワークが広がりもっともっと賑やかになるといいですね。

 ところで、北海道では道の駅数がついに100駅に達しました。
 広大な地域だから多くはないのでしょうか? 利用者数から考えると多すぎるのでしょうか? ・・・まだ計画中の駅もあるやに聞いていますのでどこまで増えるのでしょうね。

 この地域に限ったこととは思いませんが、利用者数が少しずつ減少に転じている一方で 外国人の割合が急増しています。 特にオフ時期は日本人の利用客減少がかなり目立つようになりました。 道の駅情報端末も英語・中国語・韓国語での情報発信ができるように改修されています。 外国人が増えるのは良いことなのですが、外国人だけが増えるのではちょっと不安を感じてしまいます。

 こんなことを想いつつも長い冬が終わろうとしています。 「三寒四温」という言葉はこの時期のためにあるのでしょう。 もう少しの間は温度計の0℃を挟んだ攻防が続きそうです。 雪が消え草木が芽吹き爽やかな風を感じるまであと一ヶ月・・・というところでしょう。 そろそろオンシーズンへ向け頭のスイッチを切り替える時期になったようです。 「道の駅サロマ湖」は北海道51番目の登録ですが、今年は10周年を迎えます。 施設内外を少しでも賑やかにしようとイベントも企画中です。 半年足らずのオンシーズンですが、ほんの一歩でも前進できるよう精一杯がんばります!!
執筆者

道の駅サロマ湖 杉本武雄

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