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未知倶楽部コラム

桃の節句の和菓子「からすみ」ってご存じですか?

2007年03月19日

全国津々浦々、同じ呼び名でも全く違う物が多くあります。
「からすみ」ってご存じですか?
多くの方は「ボラの卵を薫製にした珍味」と答えることでしょう。 しかし、私共の地域では、米粉を砂糖湯で練って蒸し、クルミ、 ヨモギなどを加え、切り口が富士山の形になる木型に入れて もう一度蒸して作る「和菓子」を「からすみ」と言います。

これは岐阜県東濃独特の呼び方で、「からすみ」は桃の節句に供えられる和菓子です。 この和菓子「からすみ」についてはいろいろな謂われがありました。 先般、地元の菓子組合がからすみの謂われについて統一見解を公表しました。
その統一見解によると・・・

起源は江戸時代末期。 子宝の象徴として縁起物とされた珍味の「カラスミ」、 子供の成長を願う中にも、子孫繁栄の期待まで込めてボラの卵の詰まった カラスミをイメージして作られ、 本物は高価だったため身近な材料(桃の節句は菱餅を作るので米粉を利用)で代用した。 形は二腹、色合いも黒砂糖を使用し茶色っぽく、珍味の「カラスミ」に似せた。 切り分けると、デコボコした形だったので、 後に「どうせなら日本一の子供が授かることを願い」富士山に模した山型になった。

・・・との事でした。
このように、和菓子の「からすみ」の起源は、 珍味の「カラスミ」であったわけである。

私は生まれも育ちもこの地です。 私の子供の頃は、この時期になると各家で「からすみ」を作っていました。 米粉を用いるので、いわば餅菓子である。 餅は時が経つにつれ硬くなる。 硬くなった「からすみ」をストーブ等で炙り、食べた「香ばしいからすみ」が懐かしい。 子供の頃から和菓子の「からすみ」しか知らなかったので、 学生時代、関西で珍味の「カラスミ」を知った時、 「これが、からすみ?」と素直に馴染めなかった事も想い出す。 3月3日も過ぎて、桃の節句の話題としては、少々季節はずれに なってしまたのでは? と思われる方がいると思いますが、 私共の地域は中山間地で春が遅い事から、 旧暦、1ヶ月遅れの4月3日が桃の節句であり、 必然的に端午の節句も5月5日では無く、6月5日に祝う風習です。

駅長コラム「山岡の土雛展」にもあるように、お雛様、土雛もまだまだ展示してありますが、 決して婚期が遅れる心配は無い。 道の駅きりら坂下でも、4月3日まで私の家で保管してあった土雛、土人形を あまり多くはないけれど展示してあります。 ご来店の際にご覧頂ければ幸いです。

そばからすみ
(クリックすると拡大写真が表示されます)

左の写真は、道の駅賤母の運営会社、山口特産開発株式会社が製造販売している「そばからすみ」です。
そば粉は、私共の道の駅きりら坂下で製粉している、地元・椛(はな)の湖自然公園産そばを使用しています。(市町村合併により、共同開発が容易になりました。)

また、この商品は未知倶楽部・認定ブランド商品、中津川北商工会「薬師の里」の開発商品に認定されています。




展示と言えば・・・

木材
(クリックすると拡大写真が表示されます)
道の駅きりら坂下のロビーには、当地域の基盤産業でもある林業に関する木材の見本を展示してあります。 当施設がオープンして9年余り、この展示品は一度も更新することなく来ましたが、 汚れ等も目立つようになった為、この度、木材を製材し直し、檜の柱、檜のフローリング材等を展示してあります。
この展示のはしの檜の切り株に「東濃檜坂下...」と書いた看板がありますが、これはプロの看板屋さんが書いた物では無く、書いたのは私の父親です。専門職では無いけれど、意外と器用なところがあるので、いつも無理を頼んでしまいます。感謝しております。

そして、もう一つ展示が・・・

地球民家
(クリックすると拡大写真が表示されます)
これは、大きなものなので屋外になりますが、道の駅きりら坂下の建物に隣接する河川公園側に、 産直住宅「地球民家」と銘打ったモデルハウスがあります。環境に配慮した、どの世代にもマッチする設計が可能な家です。

モデルハウス公開中!「地球民家」日祭日及び第二・第四土曜日 11:00〜16:00 公開中です。
お問い合わせ先:(協)あすみ住宅研究   電話(0573)75-5339
執筆者

道の駅きりら坂下 支配人 三尾弘成

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