長く厳しい山形の冬。「おしん」の舞台となった山形には、厳しい自然とそれに耐え抜いてきた人々のくらしがあります。雪に閉ざされる冬の間の保存食であった漬物には、先人から受け継いできた生活の知恵が込められています。今日、山形は京都と並ぶ漬物の名産地となっています。最上川の清らかで豊かな水が豊かな野菜を育て、伝統の技術が味わい深い漬物を作り上げるのです。

「大根の燻製」もそうした漬物の一つです。契約農場で栽培された良質の大根のみを厳選し、それをうす塩で漬け込んだ後、漬け汁に何回も繰り返して漬け込み、最後に桜の木を燃やして香り高い燻製にいたしました。昭和60年には、第６回山形県漬物展示会品評会において、農林水産大臣賞を頂いております。

薄く切ってお召し上がりいただければ、鄙びた最上の山深く、煙たなびく炭焼き小屋の風情を感じていただけるものと存じます。

雪深い最上地方にある製造元の「庄司商店」では、精魂込めて漬物を作っています。手数をかけた手作りの漬物の燻製を心ゆくまでご賞味下さい。